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生きていれば、不安は誰にでもあります。
私自身も昔は、不安に取りつかれ、押しつぶされそうになる日もありました。
考えれば考えるほどその終わりのない不安の深みに入り、答えが出るまで考え続けてしまう。
不安と向き合っているのに、なぜかそれで楽になったことはほとんどありませんでした。
ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)という心理療法を知ってから、考え方が大きく変わりました。
今回は、その中でも私自身が特に助けられた2つの考え方を紹介します。
ディフュージョン|思考と少し距離を置く

私たちは、不安を考えていると、それが現実であるかのように感じてしまいます。
例えば、「病気だったらどうしよう」と思うと、まだ何も分かっていないにもかかわらず、体まで緊張してしまいます。
これは、思考と現実が一体になってしまっている状態です。
ACTではこれを「フュージョン」と呼びます。

反対に、不安と少し距離を置いて、「また不安なことを考えているな」と気づくことを「ディフュージョン」と言います。
それだけでも、不安に振り回される時間は少しずつ減っていきます。
ここで大事なのは不安を消すことではありません。不安を消そうと思うと、逆に不安が暴走してしまうこともあるからです。
不安を切り離して構造的にみると、その一時(いっとき)の感情にとらわれなくなります。
感情は流れている雲のようなものなのです。
エクスパンション|不安を追い払わない

私たちは、不安があると、「早く消えてほしい」と思います。でも、不思議なことに、不安を追い払おうとするほど気になってしまいます。
ACTでは、不安を無理に消そうとは考えません。
「今、自分は不安なんだな。」そう認めることから始めます。
受け入れるというより、心の中に少し余白を作るようなイメージです。不安をそこに置いて、あとは放っておくこと。
すると、不安はゼロにならなくても、少し苦しさが和らぐことがあります。
今日からできること

- 不安が浮かんできたら、まずは「また思考が始まったな。」と心の中でつぶやいてみてください。
- 「今、自分は不安を感じている。」と、そのまま認めてみてください。(ディフュージョン)
- その後、心の中に少し余白を作るイメージをして、その感情をそこに置いてみてください。(エクスパンション)
不安を消すのではなく、不安としばらく付き合うということになります。
これができるようになると、気づいた時にはその不安は雲のように流れ去っていることでしょう。
大事なのは不安に飲み込まれず、一歩引いて見るということです。
まとめ
不安は悪いものではありません。人間に備わっている自然な反応です。
大切なのは、不安をなくそうと戦い続けることではなく、思考と少し距離を置くこと。そして、不安があることを認めること。
私自身、この考え方を知ってから、不安はなくならなくても、不安との付き合い方は大きく変わりました。
感情は気づけば雲のように流れ去っています。心はコントロールするものというより、一歩引いて雲を見るように眺めるものなのかもしれません。


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